割増賃金の基礎となる賃金とは

再点検!給与計算

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2014年03月14日


使用者は、労働者に時間外労働、休日労働、深夜労働を行わせた場合には、法令で定める割増率以上の率で算定した割増賃金を支払わなければなりません。(労働基準法第37条第1項・第4項、労働基準法第37条第1項の時間外及び休日の割増賃金に係る最低限度を定める政令)

◆割増賃金率
時間外労働:2割5分以上(1ヶ月60時間を超える時間外労働については5割以上(※1))
休日労働:3割5分以上
深夜労働:2割5分以上

◆割増賃金の算定
割増賃金は次のように算定します。(※2)
割増賃金=1時間あたりの賃金額(※3)×時間外、休日、深夜労働を行わせた時間数×割増賃金率

※1 中小企業については当分の間、適用が猶予されます。
※2 時間外労働が深夜業(午後10時から午前5時まで)となった場合は5割以上(2割5分+2割5分)、休日労働が深夜業となった場合は6割以上(3割5分+2割5分)の割増賃金を支払う必要があります。
※3 1時間あたりの賃金額は、月給制の場合、次のように計算します。
   月の所定賃金額÷1ヶ月の(平均)所定労働時間数

◆割増賃金の基礎となる賃金から除外できるもの
割増賃金の基礎となるのは、所定労働時間の労働に対して支払われる「1時間あたりの賃金額」です。たとえば月給制の場合、各種手当も含めた月給を、1ヶ月の所定労働時間で割って、1時間あたりの賃金額を算出します。このとき、以下の 銑Г蓮∀働と直接的な関係が薄く、個人的事情に基づいて支給されていることなどにより、基礎となる賃金から除外することができます。(労働基準法第37条第5項、労働基準法施行規則第21条)
  _搬下蠹
  通勤手当
  J無鐚蠹
  せ匳教育手当
  ソ斬霄蠹
  ξ彁に支払われた賃金
  1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金
 銑Г蓮⇔禺┐任呂覆、限定的に列挙されているものです。これらに該当しない賃金はすべて算入しなければなりません。
つまり、皆勤手当や無事故手当など月ごとに変動する手当についても割増賃金の基礎として算入しなければならず、この場合、割増賃金の単価も月ごとに変動することになります。毎月異なる割増賃金単価になることにより給与計算に支障が出るようでしたら、変動手当の満額を算入すれば割増賃金も固定されますし、割増賃金率以上になるため問題は生じません。

◆除外できる手当の具体的範囲について
 銑イ亮蠹については、このような名称であれば、すべて割増賃金の基礎となる賃金から除外できるというわけではありません。
家族手当、通勤手当、住宅手当について、除外できる手当の具体的範囲は、以下のとおりです。

1.家族手当
割増賃金の基礎から除外できる家族手当とは、扶養家族の人数またはこれを基礎とする家族手当額を基準として算出した手当をいいます。
(1)除外できる例
扶養家族のある労働者に対し、家族の人数に応じて支給するもの。
 (例)扶養義務のある家族1人につき、1ヶ月あたり配偶者1万円、その他の家族5千円を支給する場合
(2)除外できない例
扶養家族の有無、家族の人数に関係なく一律に支給するもの。
 (例)扶養家族に人数に関係なく、一律1ヶ月1万5千円を支給する場合

2.通勤手当
割増賃金の基礎から除外できる通勤手当とは、通勤距離または通勤に要する実際費用に応じて算定される手当をいいます。
(1)除外できる例
通勤に要した費用に応じて支給するもの。
 (例)6ヶ月定期券の金額に応じた費用を支給する場合
(2)除外できない例
通勤に要した費用や通勤距離に関係なくに一律に支給するもの。
 (例)実際の通勤距離に関わらず1日300円を支給する場合

3.住宅手当
割増賃金から除外できる住宅手当とは、住宅に要する費用に応じて算定される手当をいいます。
(1)除外できる例
住宅に要する費用に定率を乗じた額を支給するもの。
 (例)賃貸住宅居住者には家賃の一定割合、持家居住者にはローン月額の一定割合を支給する場合
(2)除外できない例
住宅の形態ごとに一律に定額で支給するもの。
 (例)賃貸住宅居住者には2万円、持家住居者には1万円を支給する場合


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