【会話形式】就業規則の必要性

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2014年03月19日


(社長)
この前、取引業者の社長から「就業規則を作ったほうがいい」って言われたんだが、あんなもの必要なの?

(社労士)
そうですね。労働基準法では「常時10人以上の労働者を使用する使用者は、就業規則を作成し、労働基準監督署へ届け出なければならない」とされています。御社も社員数が増えてきましたし、来年の新卒採用に向けて作成してもいい頃かと思います。

(社長)
何だか面倒だなぁ。そもそも就業規則って何なの?

(社労士)
就業規則というのは、始業終業時刻や休日休暇、賃金、表彰や制裁などの労働条件を定めたり、労働者が働く上で守るべきことや、労働基準法では定められていない細則を載せた会社のルールブックのことです。

(社長)
会社のルール?そんなのワザワザ作らなくたってみんな知ってるし、トラブルもないから作る必要ないんじゃないの?うちの会社は素直な社員ばかりだから、文句言ってくる人なんていないよ。

(社労士)
社長、今は問題なくても、新しく雇い入れる社員が問題を起こさないとは限りませんよ。社員の問題行動を予知して採用するのは不可能です。最近は権利意識の強い社員が増えてきていますし、トラブルが起きてから就業規則を作っていては遅いです。罰則規程がなければ罰せられないですから。

(社長)
分かったよ。作るよ。たしか厚生労働省のサイトからサンプルがダウンロードできたよね。
…あったあった。

(社労士)
いやいや、社長、待ってください。

(社長)
ダメなの?これに会社名を入れれば完成じゃないか。

(社労士)
たしかに厚生労働省のモデル就業規則はよくできています。でも、良くも悪くも教科書どおりの就業規則です。

(社長)
何がいけないの?

(社労士)
最初に申し上げたように、就業規則は会社のルールブックです。社長もご存知のように会社を守る法律はありません。労働基準法を始めとした労働関係法令は、すべて労働者を保護する目的で策定されました。会社を守るルール、ひいては善良な社員を守り、よりよい労働環境を整備するのが就業規則です。
そのためには、要点をおさえて細部まで作る必要があるんです。

(社長)
会社を守るためには就業規則をきちんと作らないといけないのか。万が一のときに役に立たない就業規則では意味がないな。そういえば、経営者仲間が顧問社労士に就業規則を作ってもらったって言ってたよ。その就業規則を真似たらすぐに完成するじゃないか。社労士が作った就業規則なら君も納得できるだろ?

(社労士)
その点については否定はしませんが、就業規則は即席で作るものではありません。いくら経営者仲間であっても、業種や業態、規模、売上、労働時間、出勤日数、交替勤務の有無、企業理念、風土が会社ごとに異なるように、就業規則も会社に合わせて作らないと効果が半減します。

(社長)
大袈裟だなぁ。業種や労働時間に合わせて就業規則を作るのは分かるが、いくらなんでも理念や風土は関係ないんじゃないか?

(社労士)
それがあるんです。就業規則には服務や懲戒、表彰、特別休暇、賃金、退職金などの規定がありますよね?そこには社長の社員に対する願いや戒めが込められます。
ですから就業規則の作成の際は、丁寧に打ち合わせをしながら社長のお気持ちをカタチにさせていただきます。

(社長)
社員に対するアメとムチってわけだな。よろしく頼むよ。

(社労士)
こちらこそよろしくお願いします。


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