労務管理における書類の保存期間

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2014年04月10日


労務管理における書類の保存期間

１．労働基準法
労働基準法第109条において「使用者は、労働者名簿、賃金台帳及び雇入、解雇、災害補償、賃金その他労働関係に関する重要な書類を3年間保存しなければならない。」としています。

（１）労働者名簿
どんな人が働いているのか、事業場ごとに名前、生年月日などを書いた労働者名簿を作成しておかなければなりません。労働者名簿はどんな形式でもかまいませんが、以下の内容が記載されていなければなりません。
　�］�働者の氏名
　�∪固�月日
　�Ｍ�歴
　�だ�別
　�ソ蚕�
　��従事する業務の種類
　�Ц曚て�れの年月日
　��退職年月日及びその事由（解雇の場合はその理由）
　��死亡の年月日及びその原因
労働者名簿は労働者の死亡、退職または解雇の日から3年間の保存義務があります。

（２）賃金台帳
賃金台帳についても事業場ごとに調製し、賃金の支払いの都度、遅滞なく労働者ごとに記入します。単に賃金額を記入するのではなく、労働時間数、時間外労働時間数など以下の内容も記載しなければなりません。
　�…其盞彁擦隆霑辰箸覆觧�項
　��賃金の額
　��氏名
　�だ�別
　�ツ其盞彁惨�間
　�ο�働日数
　��労働時間数
　�┿�間外労働、休日労働及び深夜労働の労働時間数
　��基本給、手当その他の賃金の種類ごとにその金額
　��労使協定により賃金の一部を控除した場合はその金額
賃金台帳は最後の記入をした日から3年間の保存義務があります。

※労働者名簿と賃金台帳はあわせて調製する事ができます。
※磁気ディスク等による労働者名簿、賃金台帳の調製も認められています。

（３）雇い入れ、退職に関する書類
労働条件通知書や、退職に関する書類は労働者の退職または死亡の日から3年間保存しなければなりません。

（４）その他労働関係に関する重要な書類
出勤簿、タイムカード、労基法第36条の規定による労使協定の協定書（時間外・休日労働の届出書）、労働保険の徴収に関する書類、派遣先管理台帳等はその完結の日から3年間の保存が求められています。

２．労働安全衛生法
労働安全衛生法第103条において「事業者は労働省令で定めるところにより、この法律またはこれに基づく命令の規定に基づいて作成した書類を保存しなければならない。」としており、原則として3年間保存することになっていますが、健康診断個人票については5年間の保存が義務づけられています。

（１）健康診断の記録
会社は雇い入れのとき及び1年以内ごとに1回定期に健康診断を行わなければなりません。法定の健康診断の項目は決められています。
健康診断の結果については、会社は健康診断個人票を作成し、5年間保存しなければなりません。じん肺健康診断の保存期間は7年、また、石綿健康診断の保存は30年の長期保存が義務付けられています。

３．労災保険法
労災保険法施行規則第51条において「労災保険に係る保険関係が成立し、若しくは成立していた事業の事業主または労働保険事務組合若しくは労働保険事務組合であった団体は、労災保険に関する書類を、その完結の日から3年間保存しなければならない。」としています。

４．雇用保険法
雇用保険法施行規則第143条において「事業主及び労働保険事務組合は、雇用保険に関する書類をその完結の日から2年間（被保険者に関する書類にあっては4年間）保管しなければならない。」としています。

５．健康保険法、厚生年金保険法
健康保険法施行規則第34条において「事業主は、健康保険に関する書類を、その完結の日より2年間、保存しなければならない。」としています。
同様に、厚生年金保険法施行規則第28条において「事業主は、厚生年金保険に関する書類を、その完結の日から2年間、保存しなければならない。」としています。


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